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労働審判|労働トラブル

労働トラブルを解決する手段の一つとして、最近注目されているのが労働審判です。労働審判のメリットを理解した上で、有効に活用しましょう。

Q 労働審判って何ですか?

労働審判とは、職業裁判官である労働審判官と民間出身の労働審判員とで構成される労働審判委員会が、労働者と使用者の間の民事紛争に関する解決案をあっせんして、当該紛争の解決を図る手続(労働審判手続)をさします。

要するに、労働トラブルが発生した場合に、労働トラブルに関して法的な知識、技能を持った労働審判官、労働審判員が労働トラブル解決のために意見を出し、当事者間ではまとまらなかった労働トラブルの解決を図ろうとするものです。

労働審判のイメージとしては、訴訟よりも柔軟な対応ができること、訴訟と比較して早期に結論が出るという大きなメリットがあります。

その一方で、当事者の納得が重要になる手続きですから、どうしても当事者の一方又は双方が解決案を受け入れることができない場合は、終局的な解決を図ることができないケースもあります。

労働審判の特徴
・原則として3回以内に結審するため、結論ができるまでが早い。
・労働審判官等が参加するので、当事者だけの話し合いよりまとまり易い。
・訴訟と比較して手続が簡易。
・当事者間で合意がまとまらない、あるいは審判に対して異議申立があった場合には解決に至らない。

Q 労働審判のメリットってなんですか?

労働トラブルの解決手段の代表例としては訴訟があります。訴訟は、法に基づき、確実に結論がでるので、白黒ハッキリさせるという意味では、訴訟が優れています。

ですが、訴訟は、手続きが複雑で、結論がでるまで時間がかかります。年単位で裁判をすることも少なくありません。

一方、労働審判は、前述したように、訴訟よりも手続きが迅速です。原則として、期日は3回以下であるとされています。

また、労働審判では、双方の主張を聞き取り、柔軟な解決を目指します。したがって、訴訟では一刀両断的にしか解決できない問題でも、労働審判ならば、双方が譲り合った解決を目指すことができます。

メリット デメリット
訴訟 ・原則として3回以内に結審するため、結論ができるまでが早い。
・労働審判官等が参加するので、当事者だけの話し合いよりまとまり易い。
・訴訟と比較して手続が簡易。
・当事者間で合意がまとまらない、あるいは審判に対して異議申立があった場合には解決に至らない。
・結論がでるまでに時間がかかる
労働審判 ・原則として3回以下の期日で結論がでる
・柔軟な解決を図ることができる
・合意に至らないケースや、審判に対して異議申立がなされれば、労働審判で解決しない

Q 労働審判の際には弁護士に依頼したほうがいいのでしょうか。

前述したように、労働審判は迅速な解決を見込める一方で、その裏返しとして主張できる機会が少ないという欠点もあります。

手続の内容を十分に理解して、きちんとした準備を行い、審判に臨まないと、十分な主張立証ができないままで終わってしまう可能性があります。そのような事態になれば、かえって時間や労力の無駄になってしまいます。

そこで、労働審判に臨むにあたっては、事前に弁護士に相談、依頼することが望ましいといえます。もし、弊所ホームページをご覧になって頂いた方の中で、紛争解決のために労働審判を利用してみようと思う方がおられた場合には、弊所にご相談ください。

弊所では、丁寧かつわかり易い説明を重視しております。むやみに手続を利用するのではなく、きちんとした準備をして労働審判に臨むためには、弁護士に相談、依頼することが最も適切です。